『原神』をプレイして思ったこと

いやぁ、凄いね。

このクオリティのゲームがタダで遊べるっていうのが純粋に凄いと思った。

特に凄いと思ったのがグラフィックの部分で、リアルではないんだけど、しょぼくもない。10年後に見ても何の見劣りもしなさそうなクオリティなのに軽い。

例えるなら(美しさ＋軽さ)/2が1にならずに1.5とかになりそうなぐらい凄いなと思った。

そしてこれがオープンワールドであり、マルチプラットフォームで展開されているというのもすごい。

次にボリュームの多さ。

ほとんどのソシャゲRPGは属性という概念があり、その属性ごとにキャラクターを追加することで横に広い、コンテンツの消費速度を緩やかにするゲームデザインをしているわけだけど、本格的な3Dアクションゲームでプレイアブルキャラをガチャで実装しているのが凄い。

世界の広さも凄くて、広大なマップにギミックやイベントの配置も膨大にあり、パルクールさながらのアクションや飛行まで実現されている。さらに、世界の広さだけでなく深さもあり、世界観が練り込まれ、ストーリーもちゃんと作り込まれている。

これがチャイナマネーかと、ただただ凄いとしか言えないというのが一番の感想。

とまぁ、ここまでがこのゲームのいい部分。

ここから先は自称ゲームシステムアドバイザーのネトゲ廃人から見たこのゲームの悪い部分。

まず、一番気になったところが『プレイに対する価値観が低い』こと。

簡単に例を挙げると、ガチャの値段設定が1回240円に対して日課（デイリー要素）を全部こなしてもガチャは1回分にも満たない。

このクオリティのゲームがタダでできるなんてってところはあると思うけど、飽きたらそこまでだし、長期的なプレイをするためのモチベーションが保ちにくくなっている。

次に、売りとなっているキャラ変更の部分。これがとても面倒臭い。

属性や武器縛りなギミックに対して編成できるキャラは4人であり、それ以外のキャラを使うには、ロードといくつもの画面遷移を挟む編成画面を開く必要がある。

敵も特定の属性じゃないと倒すのにものすごい手間がかかる敵がちらほら出現するが、戦闘が始まるとキャラ編成自体できない。さらに、属性相性も他ゲーのような分かりやすいものではなく独特で非常にわかりにくい。

ギミックなども、『この地域はこの属性』みたいなものが決まっているわけではなく、たびたび変更を求められる。ある意味オープンワールドと相性が悪いともいえる。

さらに、編成のプリセットは3つ作ることができるものの、全く足りない。というか、ほとんど意味をなしていないと思う。

キャラクターの切り替えも、ただ他のキャラのスキルを使いたいってときは、一回キャラを切り替えて、スキルを使って、また元のキャラに戻すというテンポの悪い操作が求められる。キーコンフィグができれば少しは改善するのかもしれないけど・・・。

キャラクターの成長要素がそのキャラクターの使用と関係ない点も気になる。このゲームの育成要素は経験値カードを食わせるのがメインとなっているわけだけど、これだとキャラが成長しきるまで使われなくなると思う。

先ほど属性ごとにキャラクターを追加することでコンテンツの消費速度を緩やかにできると書いたけど、このゲームの場合、あまり関係ないなと感じた。

世界ランクによって、過去のマップが無意味になるってことはないけど、上記と合わせてキャラが追加されるソシャゲの仕組みとはマッチしてないと思う。

フル3Dによる探索も問題があると思った。なんというか、ギミックやオブジェクトがやたらと上を向かせるように配置されていて、プレイしていてとても疲れる。

キャラをきれいに見せることを第一に考えているのかカメラが近く、カメラの位置も低いため、キャラが邪魔で前が見にくい。それに加えて、マップ自体の高低差が激しいのも前が見にくい要因となっている。

PCでしかプレイしていないけど、スマホでこのゲームちゃんと遊べるのかなと疑問に思った。

総評としては『このクオリティのゲームが遊べるなんて』という感想どまりで、オンラインゲームならではの中毒性（激嵌り）みたいなのはない、いい意味でも悪い意味でもオフゲだなといった感じ。

金に任せた強引なつくりだから、代わりはなかなか出てこないだろうけど、ユーザーが離れるのは案外早そうな気がする。

　

ただ、MMORPGの未来は確実に明るくなったといえる。というのも、今まで大型MMORPGと言ったら大抵ゴリラだったから、アニメ調でここまで売れたのなら、この路線で大型MMORPGを作る中国企業は近い将来必ず現れるだろうｗ